ガラパゴス諸島旅行記② ~ガラパゴス諸島上陸~

 ガラパゴス諸島旅行記です。

 

 旅を始めて2日目。早朝からホテル→空港へ移動です。

 

 私は朝に滅法弱いのですが、先に起きていた夫が「ホテルの朝食が美味しい!米国と全然違う!」と喜んでいたので、なんとか少しだけ朝ごはんをいただきました。

 

夫の朝ごはん。
お皿の真ん中の、ユカイモの間にチーズを挟んで焼いた料理がとてもおいしかったです。

 ブッフェ形式で、上記の写真のほかにもたくさんおかずやフルーツ、パン等がありました。そしてどれもすごくおいしい!私ももっとゆっくりいろんなものを食べたかったのですが、起きるのが遅すぎて断念しました笑

 

 ホテルから空港まではシャトルに乗せてもらえました。同乗したほかの宿泊客が2名いましたが、インディ・ジョーンズのような恰好でずいぶん旅慣れた様子。これから仕事でアマゾンに向かうそうで、ガラパゴス諸島にも行ったことがあるということでした。

 

 朝のキト空港は多くの人でがやがやしていました。事前に調べたところ、ガラパゴス行の便に搭乗する前に、①入島管理カード(TCTカードと呼ばれるもの)の入手と②荷物検査が必要になるということでした。

 TCTカードも荷物検査も、キト空港入ってすぐのところ(搭乗手続のフロア)に手続ブースがあるのですが、目立ったサインが無いので結構分かりづらかったです。TCTカードは20ドルくらい支払って、氏名や滞在先のホテル住所等の基本事項を伝えると入手できるものです。列に人が並んでいると結構時間がかかるため、空港には余裕をもって到着しておくと良いです。

 

 諸々の搭乗手続を済ませ、いよいよキトからガラパゴス諸島に向け、出発!!

待ち時間にお土産売り場を覗いていたら、あまりにも可愛い置物が売っていたので、買ってしまいました。アンデスと言えばアルパカ。今回はエクアドル本土の観光はできませんでしたが、いつかアンデス山地にも行ってみたいものです。

バルトラ空港、到着!

キトからガラパゴス(バルトラ空港)への飛行機は、約2~3時間程。途中、グアヤキルに止まって、搭乗者の乗り降りがありました。

サンタクルス島のすぐ近くに位置するバルトラ島は、ほぼ空港だけの小さな島です。ガラパゴスの玄関口になっています。

降り立った感想は、「とうとう着いた!長かった!風が強い!」という感じ。曇っていても、かなり日差しが強かったです。

バルトラ島は、意外に植生は少なく、乾燥した褐色の草地とサボテンが広がっています。ガラパゴスと言えば生き物!緑豊かな自然!と想像していると、意外に思うかもしれません。つ一つの島々は多様な環境を持っていて、そこに生息する生きものや植物の種類も異なるようです。

こじんまりとした空港入口

バルトラ空港に入ると、一人100ドルずつの入島料を支払います。

入島だけで100ドル!?と感じる方も中にはいるかもしれませんが、この100ドルがガラパゴス諸島の生きものの保全や環境の管理、それを支える現地の人々の暮らしを支えています。生きものの保全、自然環境の保全には、お金と人の努力が必要不可欠だと感じています。

 

さて、入島料を支払い、荷物を受け取り、今度はバルトラ島からサンタクルス島への移動です。

旅行業者のパッケージには、空港到着からサンタクルス島への移動も含まれていました。青シャツを着た現地の方と無事に落ち合うことができ、空港から船着き場までのシャトルバスに乗り込みます。

シャトルバス。満席でしたが、何度も往復運行していました。

バスの車窓から、褐色の大地を眺めます。

この時写真はうまく取れませんでしたが、早速2~3匹のリクイグアナを発見することができました!地面や植物に紛れて分かりづらいので、よーく目を凝らすことが重要です。

 

そして、10~15分程度バスに揺られた後、坂を越えた先に突然現れた海に、目を奪われました。

茶色の風景が一変し、エメラルドグリーンとマリンブルーの中間?のような色の海が広がります。写真ではどうしても伝わりづらいのですが、青緑に発光するような美しい海の色です。

ここで一気に旅の疲れが吹き飛び、元気になりました!

ついに来たぞ、ガラパゴス

きれいな海を見ると、心からわくわくします。地球って、すごいなぁ、広いなぁ、不思議だなぁ。まだ知らない美しい場所が、きっとたくさんあるんだろうなぁ。

 

(つづく) 

 

ガラパゴス諸島旅行記① ~米国を出発!~

 ガラパゴス諸島旅行記です。

 

 まずは当時の居住地、米国バージニア州を出発して空の旅!

 バージニア州フロリダ州で一度ストップ。フロリダ→エクアドルの首都キトの航空便がちょうど良いタイミングのものが無かったため、フロリダの空港で6時間程暇つぶしをすることになりました。

 出国手続があるだろうと思って乗継時間に余裕を持たせたのですが、米国には出国手続は無いようでした。(行先によってはあるのかも…?日本に帰る時も、今回のエクアドル旅でも、米国の出国手続はありませんでした。なお、入国手続には時間がかかります!)

 そのため、時間を持て余してしまい、旅の始めからぐったり気味になりました笑

 

 待っている間に空港内のレストランでお昼ごはん。味付けがシンプルなハンバーガーで可もなく不可もなく。米国ではハンバーガーを食べまくっていたので、ハンバーガーやポテトの味に異様にうるさくなってしまいました。

 

 6時間後、キト行の便に搭乗しました。当時はコロナの規制で、エクアドル入国のためのフォームを事前にオンラインで記入し、印刷して持って行ったのでスムーズでした。QRコード入りのワクチン接種証明も必要でした。

 

 ・・・・・・

 

 さてフライトが終わり、やっとキトに入国!生まれて初めて南米の地に降り立ちました。

 既にキトは夜になっていました。バージニアを早朝に出発していたので、この時点でもうかなり疲労気味でした笑

 キトからガラパゴス諸島への夜便は無いため、この日はキト空港近辺のホテルで一泊。翌朝にガラパゴス諸島へ向かう予定です。

 空港からホテルまではシャトルが出ているそうなので、空港前のバスターミナルでしばらく待っていたのですが、一向に来ない!全く来る予感がしない…。(後で調べて知ったのですが、夜はシャトルが出ていないようでした。)

 白タクのドライバーらしき人たちがいっぱいいて、声もかけられましたが、慣れない土地で白タクに乗るのは危険。まぁ、空港からたくさん出ている公式タクシー会社なら安全だろうということで、黄色い車体の公式タクシーに乗ることにしました。

 

 ドライバーさんに「Holiday Inn Quito Airportまでお願いします!」と英語でハッキリ伝えます。

 ドライバーさんからはスペイン語で返事が返ってきます。スペイン語は挨拶くらいしか知らないため、具体的には何を言われているのか全然わかりませんでしたが、どうやらHoliday Innは空港最寄りとキト市街地の二か所にあるようで、どっちだ?と聞かれている様子。Airportです!Airport!と強調して伝えました。

 

 タクシーに乗って10分程経つと、お目当てのHoliday Innが隣の道路沿いに見えてきました。「これ!ここです!」と大げさに伝えると、ドライバーさんも「OK!」という感じで合図してくれました。言葉が通じないながらも、ああわかってもらえていた、と一安心。次の曲がり角で隣の道路に行ってくれるだろうと思っていたのですが、ここで事件が発生します。

 

 次の曲がり角に差し掛かっても、全く曲がる気配すらなく、タクシーは真っ直ぐ進んでいきます。

 どんどんホテルから遠ざかってるじゃん!と焦り始めます。心配性なものですから、このまま山奥に連れていかれて強盗殺人に遭うのではないかと最悪の場合を考え始めます。こういう時、頭の中が焦りと冷静の入り混じった感じになるんですよね…思い出しても寒気がします。

 さすがにこのままではまずいため、ドライバーさんに「違う!もう通り過ぎた!戻って!」と必死に伝えます。

 しかし英語が全く通じないため、ドライバーさんも困惑したような苛立ったような様子。スペイン語でいろいろ聞かれるのですが、こちらも全くわかりません。これほどまでに、スペイン語をやっておけばよかった…と後悔した瞬間はありませんでした。

 

 そして、やり取りを何往復か交わし、ひと悶着を経てなんとか「戻って!」のジェスチャーが通じ、ホテルに向かってくれました。ドライバーさんに上手く話が伝わってなかっただけで、悪意があってされたことではないとわかりました。口頭ではなく、マップ上で場所を先に見せておけばよかったと深く反省しました。

 

 タクシーにはメーターも無かったのですが笑、言い値で20ドルを支払い、最後にはにこやかにドライバーさんとお別れしました。この時は、犯罪に巻き込まれず、何とかホテルに辿り着けて、救われる思いでした。

 ホテルのフロントで英語が通じ、すんなりとお部屋に案内してもらった時には、本当に心から安心して、夜もぐっすり眠ることができました。

 

苦労して辿り着いたホリデーイン。広くてきれいで、サービスも素晴らしかったです。米国のホリデーインよりもかなり充実しています。

 

 

ガラパゴス諸島旅行記⓪ ~旅支度~

 2022年7月、エクアドルにあるガラパゴス諸島に夫と二人旅してきました。

 アシカ、ゾウガメ、ウミガメ、イグアナ、多種多様な鳥たち――。美しい海に浮かぶ島々は、かわいらしくも力強い野生生物たちで溢れていました。

 楽園から帰ってきてまだ数か月しか経っていませんが、既に、「生きているうちにもう一度ガラパゴス諸島に行きたい!」と夢見るほどに素晴らしい旅行になりました。

 

 旅の感動を記憶に留めておくために、こちらのブログを書きたいと思います。

 まずは、旅支度編です!

 

 

 

1.ガラパゴス諸島への行き方

 私の場合、仕事で長期駐在中の米国バージニア州(ワシントンDC近郊)を出発するところから始まりました。

 ガラパゴス諸島の空港は、①バルトラ島と②サン・クリストバル空港の2つが玄関口となっていますが、バージニア州からガラパゴス諸島までの直行便はありません。

 そこで、バージニア州→フロリダ→キト(エクアドル首都)→バルトラ島というルートをとることにしました。

 2ストップ、合計20時間程の空の旅となりました。

 米国に住んでいる間に一度は南米に行きたい!日本から行くよりも断然近い!と思い立って計画したガラパゴス諸島旅行でしたが、米国からですら意外に時間がかかります。

 

2.シーズン

 ガラパゴス諸島のシーズンは、12~5月の雨季と6~11月の乾季に大別されます。

 雨季はスコール的な雨が一時的に降りますが、温暖で晴れの日が多く、海水がクリアで波が穏やかだそうです。

 乾季は雨はほとんど降らないものの、気温が下がり、曇りの日が多くなります。寒い分、海はプランクトン等が増え海生生物の動きも活発になるというメリットがあります。

 また、ガラパゴス諸島エルニーニョ現象ラニーニャ現象の影響を直に受ける地域のため、時期によって気候は変わります。おおざっぱに言うと、エルニーニョの時は雨季の特徴(温暖)、ラニーニャの時は乾季の特徴(寒冷)が増幅されるようです。

 エルニーニョの時は降雨量が多いため、木々や草が茂り、ゾウガメやリクイグアナ等の陸生生物が棲みよい環境に。逆に、海水温の上昇によって海中の養分が減るため、魚類が減り、魚を餌とするアシカやペンギン等の海生生物にとっては厳しい環境になります。ラニーニャの時はエルニーニョと真逆の状況になります。

 

 私たちは当初、中間の季節である4~5月(GW中)で旅行計画を立てていたのですが、夫の仕事が急遽入ってしまい、一度旅行をキャンセルしたという経緯があります。しかし7月についに、念願のガラパゴス旅行を叶えることができました。

 乾季でかつラニーニャのタイミングだったので、天気が悪いのでは、寒いのではと心配していたのですが、意外に過ごしやすく(むしろ日中は暑いくらい)、海生生物もたくさん見ることができ、ガラパゴスはオールシーズン楽しめる所だと感じました。

 

3.旅行代理店

 失礼な言い方かもですが、ガラパゴス諸島というと僻地な印象もあり、個人で旅程を一から計画するのは骨が折れるかなと感じ、今回は旅行代理店さんにお願いして旅程を詰めていくことにしました。

 

 旅行代理店に相談するにあたり、まず大事なのが「何をしたいか」を明確にすること。(当たり前なのですが)

 ガラパゴス諸島の観光の目玉はもちろん野生生物たちの観察なのですが、野生生物の観察をするには、ごく一部地域を除きどのエリアでも現地のナチュラル・ガイドの同伴が必要です。

 そのため、①行動拠点となる島に滞在しつつ、デイツアーを複数組み込む、②各島々を巡るクルーズトリップに申し込む、の二つの観光方法が基本となります。

 私たちはその中間をとり、3日間サンタクルス島に滞在してまったり過ごし、その後4~5日間のクルーズ、というプランにすることに。理由としては、全日程クルーズだと疲れてしまうかなと思ったから、また、サンタクルス島の有名な魚市場(アシカやペリカンがたくさんやってくる市場)に行きたかったからです。

 

 英語で相談できる、かつ、上記のようなフレキシブルなプランを検討してもらえる、ということで、Galapagos Travel Centerという代理店さんにお願いすることに。

www.galapagosislands.com

 

 若干仕事が遅い感はありつつも笑、信頼できる代理店さんでした。キト空港周辺のホテル、キト⇔バルトラ島の往復航空券、サンタクルス島のホテル、そしてクルーズの手配をお願いしました。

 

 費用については詳しくは書きませんが、全部ひっくるめて一人当たり50万円以上100万円以下、という感じです。私たちはクルーズ船を最も良いクラスのもの(luxury catamaran)にしたため、金額があがりました。今しか行けないから、という気持ちから、ついつい財布の紐が緩くなってしまいましたが、全く後悔はしていません。ガラパゴスにはそれだけの価値(それ以上の価値)があると自信を持って言えます!

 

 クルーズ船のランクを下げたり、デイツアーのみにしたりと工夫した場合は、数十万円単位で節約することができると思います。

 せっかくの旅行なので思い切り散財してもよし、うまく節約しながらでもよし、だと思っています!

 

4.野生生物について

 「何をしたいかを明確に」と先に述べましたが、ガラパゴス諸島ではどんな動物と出会えるのか、旅の前に想像を膨らませるのはとても楽しかったです。しかし、写真や動画を事前に見すぎてしまっては当日の感動が薄れるかと思い、できるだけ文字だけの情報のみにとどめていました笑。暇さえあれば画像検索したくなりそうだったので、これが結構苦行でした。

 どの時期に・どの島に・どの動物がいるのか把握するために、主に下記のサイトを参照しました。

 

cruisetogalapagos.com

www.gogalapagos.com

happygringo.com

※happy gringo "行きたい島の名前" などで検索すると、どんな動物がその島にいるのか出てきます。

 

 

 以上、ガラパゴス諸島旅行記の旅支度編でした。

 次の記事から、旅の思い出をとうとうと綴っていきます。