ガラパゴス諸島旅行記⑥ ~クルーズ1日目:バルトロメ島~

 

ガラパゴス諸島旅行記です。

 

サンタクルス島プエルトアヨラでの3泊4日のまったり旅を終え、この日から4泊5日のクルーズ旅へ!!!

 

ガラパゴスのさまざまな島々を巡ることが叶うクルーズ旅。しかし、4泊5日あっても全部の島に行くことはできません。それだけ、島がたくさんあって、一つ一つの島が意外に離れているということです。

クルーズでどんなことをするのか。旅行会社から事前の情報共有がほとんどなかったのと、ウェブサイトに旅程がのっていなかったため、詳細がまるでわからないまま当日を迎えました。

一度くらいは海に入るだろうと見込んで、度入りのシュノーケルマスクと日焼け止めだけは持参しました。

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前日に現地のクリーニング屋さんに預けてきた服を回収に行くところから、朝が始まりました。

長旅なので、コインランドリーで洗濯をしようとしたのですが、なぜかコインランドリーがどこにも見当たらない!代わりに、クリーニング屋さんはあったので、利用することにしたのです。

 

ここで、またしてもアクシデント発生。

クリーニング屋に向かおうとホテルの玄関を出ると、なぜかクルーズのお迎えの車が目の前に止まっていて、「さぁ行くぞ!」という空気。ガラパゴスに上陸した初日に空港~ホテルまで案内してくれた、あの青シャツの案内人さんが待ち構えていたのです。

「予定より1時間以上早いんですが!?」と伝えると、「遅れたらまずいから」と。

夫に走ってクリーニング屋に行ってきてもらい、私は荷造りをし、大慌てで出発となりました。

 

集合場所は、バルトラ空港です。空港で降りて、その足でクルーズ旅に向かう人が多いからです。

集合時刻よりだいぶ早めに空港に到着してしまいました。(1時間も早めに出発したので当然です笑)青シャツの案内人氏とは別れ、空港で落ち合うナチュラル・ガイドを待ちます。

結局、かなり長いこと待つことになったのですが笑、お陰様で良い出会いがあったので良しとします!

大きなリクイグアナを空港付近で発見しました!!!

3日前に空港に着いた時には、バスの中から遠目にしか見えなかったので、近くで見れて興奮!

ウミイグアナはプエルトアヨラの街中にすらたくさんいましたが、リクイグアナは生息する島や場所がもっと限られているようです。

岩のように動かず、じーっとしています。サボテンが似合う風貌。

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しばらくしてナチュラル・ガイドのダニエルさんと合流。赤いキャップが目印の、朗らかで明るい、気さくな方です。

他にも何人かクルーズ引率のためのナチュラル・ガイドがいて、それぞれクルーズ船の名前が書かれた看板を捧げ持っていました。

さらに数十分待って、飛行機から降りてきたお客さんたちと合流。私たちの他に、この日同じクルーズに参加するのは、イギリスから来た4人家族が1組と、カリフォルニアから来た1名でした。さらに、7泊8日ツアーに参加のため前乗りしている2組が、既に船内で待機しているということでした。

私たちを入れて計11人、旅の仲間が全員そろったところで、いざ、オーシャン・スプレー号へ!!

オーシャン・スプレー号

オーシャン・スプレー号は、比較的揺れにくい双胴船。お客は最大16人乗りと小型ですが、船内はとてもラグジュアリーでした。

 

船内のロビー的な空間

船内のロビー的な空間 その2

船のスタッフの皆さんに案内され、各自部屋へ。私たちの部屋はGalapagos Sharkという名前でした。

すべての部屋がオーシャンフロント

各部屋にバルコニーがついていて、海を直接眺めることができます。それだけでも楽しい!

部屋で荷物を広げた後は、船内の昼食ブッフェをいただきました。

まぁまぁのお味

食後は皆でロビーに集まって、クルーズ旅の旅程や注意点、ルールの説明がありました。30分くらいの長い間ノンストップで説明をしてもらったのですが、一番驚いたのは、トイレにトイレットペーパーを流してはいけないということ!

使用したトイレットペーパーは、トイレ横の箱の中に捨てるというルールです。ペーパーを流すと、配管が詰まったり海の汚染へとつながるということだと理解しました。ここでも環境保全が徹底されているなぁと実感。

2つ目の注意点は、島に上陸するときは、ドライ・ランディング(スニーカーで上陸できる)とウェット・ランディング(水に濡れながら上陸)の2種類あるということ。ビーチサンダルは脱げやすいので、スポーツサンダルの方が適しています。持ってきてよかった持ち物のひとつです。

 

そして、1日目の最初のアクティビティは、バルトロメ島!!!

まずはクルーズ船から、パンガと呼ばれる小型ボートでバルトロメ島に近づきます。

島には、クルーズ船から毎回パンガに乗り換えて移動します

右手のとがった岩が、Pinnacle Rock

バルトロメ島はとても不思議な形をしています。

島に近づく間、「きっとここにはペンギンがいると思うよ」というナチュラル・ガイドの説明に、興奮と不安が一度にやってきます。生きものは、必ずいつもそこにいるなんてことはないので、ウォッチスポットとはいえ、「今はそこにいるのかな…?」とたびたび不安になってしまいます。会えたらすごくラッキー、くらいの気持ちでいた方が、会えなかったときのショックが減りますね。

 

すると……

 

 

いた!!!!!!!!!!

 

ガラパゴスペンギン

岩場の上に、いた!!!!!!!!!ガラパゴスペンギン!!!!!!!!!

生まれて初めて野生のペンギンを見ました。

日光浴をしているのか、ボケっとしています。小型でかわいいフォルムですが、意外に鋭い目をしています。さすが険しい野生に生きるものの目。

パンガでかなり近づかせてもらったのですが、全然逃げる素振りがありません。

お陰様で、本当にすぐ目の前でペンギンを観察させてもらえて、大喜び。もうこの瞬間から、クルーズ船に乗ってよかったと思いました。

(※目の前で見れるとは言え、静かに、刺激しないように観察することが最重要です)

少し先の岩場には、さらに3匹のガラパゴスペンギンが!

パンガでさらに島沿いに進むと……

アオアシカツオドリ

ガラパゴスの人気者、アオアシカツオドリと初対面!!!!!

1羽だけで岩場の高いところから海を見渡していました。魚を狙っているのか、一休みしているのか。

その名のとおり、青色の足をしています。ナチュラル・ガイドによると、主食の青魚の成分によって足が青くなるのだそうで、青色が濃ければ濃いほど、良いハンターの証だそうです。ここで見たアオアシカツオドリは、中程度の青色でした。

ペンギンとアオアシカツオドリのほか、大海で水泳中のウミイグアナや、ベニイワガニも見ることができました。

 

一通りパンガからの生きもの観察を終え、次はシュノーケル!!!1日目から盛りだくさんです。

シュノーケル時の写真は撮っていないので感想ですが、潜った瞬間から、魚の種類と数の多さに圧倒されました。サンゴ礁ではないのですが、岩礁についた藻類をつつく魚たちで、目の前が埋め尽くされました。黄色や青色のカラフルな魚から、美味しそうな青魚まで、多種多様です。小さいのも大きいのもいます。

先程岩場で見たペンギンに、海の中から近づいて見ることもできました。海の中には、ペンギンの羽毛がいっぱい浮いていました。今回見れたのは4匹でしたが、本当はもっとたくさん住んでいるのかも。

そして、ナチュラル・ガイドの「ついておいで!」の声に従い、海の中の岩のくぼみをのぞき込むと、体長1.5メートルくらいのサメが休んでいました!!!

人を襲う種類のサメではないので安全のはず!海の中は精神の安定が何より大事なので、「自分はイルカなんだ、自分はアシカなんだ」と言い聞かせ、平常心でスイスイ泳ぎました。サメには動じないぞという気持ち、大事。

このほかにも、ナチュラル・ガイドがエビやタコなど、見つかりにくい生きものをたくさん発見しては紹介してくれました。さすが、職業ナチュラル・ガイド。

 

1時間程シュノーケルをして、大満足。少人数クルーズなので、こういうアクティビティ中もゆったりじっくり、自由にまわれて快適です。

この後、最後のアクティビティが、バルトロメ島上陸です。(上陸前にアクティビティが激しすぎて、いつ上陸するんだいと思っておりました。笑)

 

上陸しようとすると、船着き場を、3匹のアシカたちがブロックしていました!!!

私たちの船に起こされて、ご機嫌斜めな様子…すみません、、、と縮こまりながら、横を通り抜けますが、彼らは何やら不機嫌そうに呻いていました。笑

これだけでも、地球の他の場所では体験できないことではないでしょうか。個人的には、アシカの寝床をすりぬけるのがとても楽しかったです。

お休み中のアシカをすり抜け、船着き場から海の中を見下ろすと、そこにもアシカが!

驚くほど透明な水の中を、クルクルと回転しながら泳いでいます。魚を捕るわけでもなく、ただ水浴びをしている様子。いつまででも見ていられる、優雅な泳ぎ姿です。

 

30分程かけて緩やかな斜面をのぼり、山頂へ。

夕暮れに沈むバルトロメ島の不思議な地形を見下ろします。こちらの写真の風景は、ガラパゴス諸島の代表的なイメージとして使われるそうです。

地球の歴史――今ある島や土地の形がどうやってできたのだろうと、途方もない思いを巡らせました。

 

(つづく)